今回は、住宅ローン残債があるマンションの売却方法をお伝えします。
「親の介護が必要で夫婦共働きができなくなった。」
「急な出費が必要になりローンが滞っている。」
「マイホームを購入したが、転勤が必要になった。」
等々、生活プランや家計状況が大きく変わることは、このご時世稀ではありません。
マンションは9割以上の方が住宅ローンにて購入をされております。
事情により売却することになったけど、住宅ローンが残っている場合はどうやって売却するの?
という方はこの記事をご参照ください。
住宅ローン残債がある場合の売却3パターン
①売却価格が住宅ローン残債を上回る場合
例えば、マンションが2,000万円で売却でき、住宅ローン残債が2,000万円以下だったときは売却したお金をローン返済に充てることで住宅ローンを完済する事ができます。
この場合は何の問題もなく売却することができますので、売却査定をする際にしっかりと住宅ローン残債を伝えた上で、諸費用を差し引いた残るお金がいくら必要なのかを明確にしておきましょう。
お借り入れをされいている金融機関から「住宅ローン残高証明書」という書類が郵送されてきますので、現在いくら借り入れが残っているのか、マンションの査定をする前に用意しておくといくらで売却すれば良いのか不動産会社が相談に応じてくれます。
②売却価格が住宅ローン残債を下回る場合
次に、売却価格が1,500万円に対し住宅ローン残債が2,000万円等、つまり売却価格がローン残債よりも下回ってしまった場合の売却方法です。
この場合は差額の500万円を現金にてご用意ができる場合は不動産を売却することができます。
追加でお金を支払い売却する事を「追金」すると言います。
住宅ローンを借りて不動産を購入した場合「抵当権」という権利がついています。
この抵当権とは仮に返済ができなくなった場合、金融機関が当該不動産を差し押さることができますよ!という権利になります。
たとえ売却して所有者が変わったとしても自動的に消えるものではありませんので、差押えができる状態の不動産を購入してくれる人は残念ながらいません。
これが住宅ローンが残ったままでは不動産を売却できない理由になります。
その他の方法としては、住み替えをする場合に新居購入費用と重ねて「二重ローン」で借りるという方法があります。ある程度の年収・支払い能力がないと借り入れが難しい場合が多いので、不動産会社もしくは金融機関に相談してみましょう。
③②のケースで追金(完済)できない場合
売却価格が1,500万円、住宅ローンが2,000万円残っているけど差額の自己資金が用意できないという場合、続けてローン返済が可能で転居が不必要な場合は、返済できる目処が立つまで売却を先延ばしにしましょう。
ただし住宅ローン返済が既に滞ってしまっている、又は滞る可能性があるという場合はマンションが差押えされてしまいますので、早めに「任意売却」する事をオススメします。
任意売却とは、不動産を売却してもローンが返済できない場合に、金融機関の同意を得て抵当権を抹消してもらい任意で売却するというものになります。
競売にかけられる事を「強制売却」ということから、競売前に売却してしまうことを「任意売却」と呼びます。
返済を滞ると差押え及び競売にかけられてしまいますので、返済にお困りの方はお早めに不動産会社へご相談下さい。